会議に関わるコストは、多くの会社で想像以上に大きいです。準備に時間がかかる、会議中に結論が出ない、議事録を書くのに30分かかる——こうした問題はAIを使うことで大幅に改善できます。
この記事では、会議の準備・進行・議事録作成の3つのフェーズで活用できるAIの使い方を、そのまま使えるプロンプトテンプレートとともに解説します。
会議にかかるコストを可視化する
AIを使う前に、会議コストの実態を把握しておきます。
1回の会議にかかるコストは「参加者の時給×参加人数×会議時間」で計算できます。時給3,000円の社員5人が1時間の会議に参加すると、それだけで15,000円のコストが発生します。これに準備時間・議事録作成時間を加えると、1回の会議の総コストはさらに大きくなります。
「会議が多い」「会議が長い」という会社は、AIで会議の質と効率を上げることで、年間で無視できない工数削減が実現できます。
フェーズ① 会議の準備をAIで効率化する
会議の質は準備で決まります。アジェンダが曖昧なまま始まった会議は、結論が出ないまま時間だけが過ぎる原因になります。
アジェンダの作成
以下のプロンプトをそのまま使えます。
「以下の情報をもとに、会議のアジェンダを作成してください。
【会議の目的】: 【参加者】: 【会議時間】: 【前回からの経緯・背景】: 【今回決めたいこと】:
【出力形式】 ・会議の目的(1文) ・アジェンダ項目(時間配分つき) ・各項目で決めたいこと・確認したいこと ・事前に参加者に共有すべき情報 ・会議前に準備してほしいこと」
アジェンダを事前に参加者に共有することで、「この会議で何を決めるか」が全員に伝わった状態で始められます。準備なしで始まる会議と比べて、決定までの時間が大幅に短くなります。
会議の事前資料の整理
会議前に共有する資料が複数ある場合、AIに要点をまとめさせることができます。
「以下の資料の要点を、会議参加者が5分で把握できるようにまとめてください。
【資料の内容】: (ここに資料のテキストを貼り付け)
【出力形式】 ・背景・経緯(3行以内) ・現状の課題(箇条書き) ・今回の会議で検討してほしい点(箇条書き)」
論点の整理
「何を議論すべきか」が曖昧な会議では、話が発散しやすくなります。AIに論点を整理させることで、会議の焦点を絞れます。
「以下のテーマについて、会議で議論すべき論点を整理してください。
【テーマ】: 【背景・現状】: 【目標・ゴール】:
論点を3〜5つに絞り、各論点で検討すべき選択肢があれば合わせて出してください。」
フェーズ② 会議の進行をAIでサポートする
会議中にリアルタイムでAIを使う場面も増えています。
ファシリテーションの補助
会議中に「議論が発散してきた」と感じたとき、AIに論点を整理させる使い方です。会議の内容をその場でChatGPTに貼り付けて「今の議論を整理して」と聞くことで、議論の現在地を確認できます。
意見の対立を整理する
複数の意見が出て対立している場面で、各意見のメリット・デメリットをAIに整理させることで、冷静な比較ができます。
「以下の2つの意見が対立しています。それぞれのメリット・デメリット・リスクを整理してください。
【意見A】: 【意見B】: 【判断の背景・制約条件】:」
決定事項の確認
会議の終盤で「今日決まったことを確認します」という場面に、AIを活用できます。会議中のメモをAIに貼り付けて「決定事項とアクションアイテムを抽出して」と指示するだけで、終了前の確認がスムーズになります。
フェーズ③ 議事録作成をAIで効率化する
議事録作成は会議後の作業の中で最も時間がかかる作業の一つです。AIを使うことで、30分かかっていた作業を5〜10分に短縮できます。
メモから議事録を生成する
会議中に箇条書きでメモを取り、会議後にAIに渡して議事録を生成します。
「以下の会議メモをもとに、議事録を作成してください。
【会議情報】 ・日時: ・参加者: ・議題:
【メモ】 (ここにメモを貼り付け)
【出力形式】 ・会議の目的(1文) ・議論した内容(トピックごとに箇条書き) ・決定事項(箇条書き) ・継続検討事項(箇条書き) ・アクションアイテム(担当者・期限つき) ・次回会議の予定」
文字起こしから議事録を生成する
会議を録音して文字起こしツール(Notta・Whisperなど)でテキスト化したものをAIに渡すと、より正確な議事録が生成できます。
「以下は会議の文字起こしです。議事録として整理してください。話し言葉を書き言葉に変換し、重複・雑談は省いて要点だけまとめてください。
【文字起こし】 (ここに文字起こしを貼り付け)
【出力形式】 ・決定事項(箇条書き) ・主な議論の要点(トピックごと) ・アクションアイテム(担当者・期限つき)」
議事録の品質を上げるコツ
会議中のメモの質が議事録の質に直結します。メモに含めておくべき情報は、発言者名、決定事項、アクションアイテムと担当者、次回確認事項の4つです。この4点だけメモしておけば、AIが残りを補完してくれます。
会議全体をAIで改善するための3つの原則
原則① 会議の目的を1文で言えるものだけ開催する
「情報共有のための会議」は、多くの場合メール・チャットで代替できます。会議を開くのは「この場で議論・決定が必要なこと」がある場合に限定することが、会議コスト削減の最も効果的な方法です。AIでアジェンダを作る過程で「そもそもこれは会議が必要か」を自問する習慣をつけると、不要な会議が自然と減ります。
原則② 会議の冒頭3分で全員のゴールを合わせる
アジェンダを共有していても、会議の冒頭で「今日この会議で何を決めるか」を確認することが重要です。参加者全員が「今日は〇〇を決める」という認識で始まると、議論が脱線しにくくなります。
原則③ 終了5分前にアクションアイテムを確認する
会議の最後5分は、決定事項とアクションアイテムの確認に使います。「誰が・何を・いつまでに」が明確にならないまま終わる会議は、フォローアップに手間がかかります。AIで会議中のメモからアクションアイテムを抽出する習慣をつけると、この確認がスムーズになります。
まとめ:AIは会議の「前後」を変える
AIが最も効果を発揮するのは、会議の前(準備・アジェンダ作成)と後(議事録作成・アクションアイテム整理)です。会議中の議論そのものは人間が行うものですが、その前後の作業をAIに任せることで、会議にかかる総コストを大幅に削減できます。
今回紹介したプロンプトをそのまま使って、次の会議から試してみてください。アジェンダ作成だけでも使い始めると、会議の質が変わる実感を得られるはずです。
「会議以外の業務でもAIを活用したい」「社内のAI活用体制を整えたい」という場合は、30分の無料相談でご状況を聞かせてください。業務フローを聞きながら、最適な活用方法を一緒に考えます。



