問い合わせが来るたびにスプレッドシートに手入力する、対応状況をメールで確認し合う、誰がどの案件を担当しているか把握できていない——こうした状況は、ツールを変えるだけで大きく改善できます。

この記事では、NotionとZapierを組み合わせて問い合わせ管理を自動化する手順を、実際の設定の流れに沿って解説します。プログラミングの知識は不要です。


なぜNotionとZapierの組み合わせが有効なのか

Notionはデータベース機能を持つドキュメントツールです。問い合わせ内容・対応状況・担当者・期日をひとつのデータベースで管理でき、チーム全員がリアルタイムで確認・更新できます。

Zapierは異なるツール同士を連携させる自動化ツールです。「GoogleフォームやメールフォームからNotionに自動でデータを追加する」「Notionのステータスが変わったらSlackに通知する」といった自動化を、コードなしで設定できます。

この2つを組み合わせることで、「問い合わせが来たら自動でNotionに登録され、担当者に通知が届く」という仕組みが作れます。手入力ゼロ、確認連絡ゼロの状態が実現します。


自動化の全体像

今回構築する仕組みの流れは以下の通りです。

① お客様がWebサイトの問い合わせフォームを送信する ② Zapierがフォームの送信を検知する ③ ZapierがNotionのデータベースに問い合わせ内容を自動追加する ④ ZapierがSlack(またはメール)に担当者への通知を送る ⑤ 担当者がNotionで対応状況を更新する ⑥ ステータスが「完了」になったらZapierが完了通知を送る

フォームはGoogleフォーム、Typeform、自社サイトのお問い合わせフォームなど、Zapierが対応しているものであれば何でも使えます。


設定手順:Notionのデータベースを作る

まずNotionに問い合わせ管理用のデータベースを作ります。

新しいページを作成し、「テーブルビュー」を選択します。以下のプロパティを追加してください。

・名前(テキスト):問い合わせ者の名前 ・会社名(テキスト) ・メールアドレス(メール) ・問い合わせ内容(テキスト) ・ステータス(セレクト):未対応 / 対応中 / 完了 ・担当者(ユーザー) ・受付日時(日付) ・備考(テキスト)

ステータスは「未対応」をデフォルト値に設定しておくと、新規追加時に自動で入るので便利です。


設定手順:ZapierでフォームとNotionを連携する

Zapierにログインし、「Create Zap」から新しい自動化を作ります。

トリガー(起点)の設定

検索欄で使用しているフォームツールを選択します。GoogleフォームであればGoogle Formsを選び、「New Response in Spreadsheet」を選択します。対象のフォームを指定し、テスト送信で正常に動作するか確認します。

アクション(実行内容)の設定

アクション先としてNotionを選択し、「Create Database Item」を選びます。先ほど作成したデータベースを指定し、フォームの各項目とNotionのプロパティを対応させます。

・フォームの「お名前」→ Notionの「名前」 ・フォームの「会社名」→ Notionの「会社名」 ・フォームの「メールアドレス」→ Notionの「メールアドレス」 ・フォームの「お問い合わせ内容」→ Notionの「問い合わせ内容」

受付日時は「現在時刻」を自動で入れるよう設定できます。テスト実行でNotionにデータが追加されることを確認したら、このZapを有効化します。


設定手順:Slackへの通知を追加する

同じZapに2つ目のアクションを追加します。SlackをアクションとしてSlackの「Send Channel Message」を選択します。

通知するチャンネルを指定し、メッセージ内容を設定します。以下のように、フォームの入力内容を動的に埋め込めます。

「新しい問い合わせが届きました。 ・名前:(名前フィールドを挿入) ・会社名:(会社名フィールドを挿入) ・内容:(問い合わせ内容フィールドを挿入) Notionで確認・担当者を割り当ててください。」

これで、問い合わせが届くたびに自動でNotionに登録され、Slackに通知が飛ぶ仕組みが完成します。


コストと時間の目安

期間:設定作業は慣れていれば2〜3時間。初めての場合でも半日あれば完了します。

コスト:Notionは無料プランでも基本機能は使えます。チームで使う場合はPlus以上のプラン(月額約1,650円/ユーザー)が必要です。ZapierはFreeプランで月100タスクまで無料。問い合わせ件数が多い場合はStarter(月約2,800円)以上が必要になります。

月30件程度の問い合わせであれば、無料プランの範囲で十分運用できます。


運用を続けるための3つのポイント

ポイント① ステータスの更新ルールを先に決める

「誰が」「いつ」ステータスを更新するかをチームで決めておかないと、Notionのデータが実態とずれていきます。たとえば「対応を開始したら即日『対応中』に変える」「完了後24時間以内に『完了』にする」など、シンプルなルールで十分です。

ポイント② 週1回はデータを見直す習慣をつける

自動化すると「入れっぱなし」になりがちです。週に1回、未対応のままになっている案件がないかを確認する時間を設けるだけで、対応漏れをほぼゼロにできます。

ポイント③ 最初はシンプルに保つ

プロパティを増やしすぎると入力・管理の負担が増え、使われなくなります。最初は今回紹介した最低限の項目だけで運用を始めて、「これも記録したい」という声が現場から出てきたタイミングで追加するのがベストです。


まとめ:手入力と確認連絡をゼロにする

NotionとZapierの組み合わせは、初期設定のコストが低く、効果を実感しやすい自動化の入り口として最適です。問い合わせ管理の自動化が定着すれば、同じ仕組みを採用管理・タスク管理・案件管理にも応用できます。

「自社のフォームやツールで同じことができるか確認したい」「設定を手伝ってほしい」という場合は、30分の無料相談でご状況を聞かせてください。使っているツールに合わせて、最短で動く構成を一緒に考えます。